よく使う建築用語10選
2022/01/16
どの業界にも『業界用語』があります。建築業界にもたくさんの業界用語があります。業界で働いていない人は通常では使用することのない用語ですが、リフォーム・リノベーションを検討している方、計画が進行中という方は知っていると理解が深まります。
今回は、よく現場で使用されている建築用語をいくつかご紹介していきます。
よく使う建築用語 ①養生-ようじょう-
養生とは仕上げ材等をシートや板で保護することです。現場では必ず出る用語のひとつです。打合せやお見積りにも必ず出てきます。工事中に材料が飛散したり、工具が当たったりするケースがあるので養生シートや養生テープを取り付けておくことで汚れや破損を防ぎます。
リノベーション・リフォームでは工事始めから完成までずっと使用される用語です。
よく使う建築用語 ②プラスターボード
プラスターボードとはプラスターを心材にした板です。プラスターにはさまざまな種類があるのですが、使用頻度が高いのは石膏を主成分にしたものです。防火性、遮音性、施工性に優れており、価格も安いので天井や壁の下地材に使用します。厚みは12.5mmの不燃材と、9.5mmの準不燃材があります。
現場では「ボード」と言うことが多いです。
よく使う建築用語 ③サブロク
サブロク、3尺×6尺(910mm×1820mm)のサイズのことです。1尺=約303mmとなります。なのでサブロク(3尺×6尺)は910mm×1820mmとなります。
建築用語②で紹介したプラスターボードやベニヤは、サブロクサイズが標準サイズとなります。
よく使う建築用語 ④湿式トイレ・乾式トイレ-しっしきといれ・かんしきといれ-
タイル貼りの床に排水溝が設置されており、水を流して床掃除ができるトイレを湿気トイレといいます。乾式トイレは床に排水溝が設置されておらず、拭き掃除で床の掃除を行うトイレをいいます。乾式トイレは床の段差が解消され、バリアフリーにすることが可能です。
湿式トイレ
出典:Pinterest
乾式トイレ
出典:folk
よく使う建築用語 ⑤入隅・出隅-いりずみ・でずみ-
入隅は2つの壁が内向きに入りあってできる角の部分(凹になっている角)、出隅は2つの壁が外向きに出あってできる角の部分(凸になっっている角)です。イメージしやすく言い換えると、
・ホコリがたまる角⇨入隅
・ぶつかると痛い角⇨出隅
という表現が分かりやすいかと思います。
弊社施工例
よく使う建築用語 ⑥笠木-かさぎ-
壁の最上端部に取り付ける材料のことを笠木といいます。対面キッチンの腰壁の上端や階段手すりの上端に使用されます。笠木の材料になるのは木材だけでなく、金属や石材も使用されます。
出典:Pinterest
よく使う建築用語 ⑦フラッシュ戸-ふらっしゅど-
フラッシュとは「平らな」という意味があり、表面が平らに仕上がっているドアをフラッシュ戸といいます。フラッシュ戸には、框ドアなどのようにドア表面に装飾がされておらず、シンプルな見た目のドアになります。
弊社施工例
よく使う建築用語 ⑧枕棚・中棚-まくらだな・なかだな-
枕棚はクローゼット内の上部に取り付けられる棚のことです。昔が枕を収納するための棚として使用されていました。今はバッグや普段あまり使用しない物などを収納するスペースとして使用されます。
中棚は押入の中間に設置される棚のことです。布団を収納するので、幅・奥行きともに広く作られます。高さは布団がしまいやすいように設置します。
枕棚
出典:Panasonic
枕棚+中棚
出典:Panasonic
よく使う建築用語 ⑨廻り縁・巾木(幅木)-まわりぶち・はばき-
廻り縁は天井と壁を分ける線引きとして取り付けます。近年のインテリアではシンプルでスッキリとした見た目が流行しており、廻り縁を取り付けない事がほとんどです。
巾木(幅木)とは、壁と床の境目に取り付ける部材のことです。巾木(幅木)を取り付けないでスッキリとした見た目にすることもできますが、廻り縁とは違い、生活の中で触れることが多い部分になります。例えば、掃除機などでガンガンぶつける事が多々あります。壁を保護するためにも、巾木(幅木)は取り付けることをオススメします。
出典:Pinterest
よく使う建築用語 ⑩三方枠-さんぽうわく-
三方枠とは開き戸やドアがつかない開口部分を造作する際に壁に取り付ける枠のことです。開口部部分の左右と上部の3辺に枠が回っていて、開口部分の角をキズから保護することができます。床部分まで枠が回っている場合は四方枠といいます。
三方枠にはデザインを取り入れることもできます。
出典:Pinterest
弊社施工例
今回は現場やお客さまとの打ち合わせで「よく使う建築用語」を10個ご紹介いたしました。私たちプロはお客さまが理解できるようになるべく業界用語を使用しないようにお話ししますが、知っているとお話しがしやすくなりますし、お互いのイメージのズレを防ぐことができます。
まだまだ業界用語はたくさんあるので、またの機会にご紹介させていただきます。